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黒部峡谷の景観とそこに生息する動植物の紹介。黒部峡谷の誕生や歴史・地形・地質・景観・動植物・登山ルート、峡谷と人間の関わりをマルチイメージスライドにより紹介しています。

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紅葉と楓

11月です。
朝はやい時間や雨の日などはかなり冷え込みます。
おかげさまで紅葉もよく色づきました。

先日ナチュラリストのT(I)さんに
「モミジとカエデはどう違うの」という質問を承りました。

この「モミジ」と「カエデ」問題。けっこう皆さま気にされているようで。
インターネットで検索するとたくさん説明が出てきます。

まずは「モミジ」。
漢字で書くと「紅葉」。
「もみじ」とも「こうよう」とも読みます。
そもそも葉の色が変わることを紅葉(こうよう)といいます。
この語源が「もみづ」という動詞。
おそらく「揉み出る(もみいづる)」から来ているのではないかと。
水の中で染料を含んだものを揉むと水がじわりと染まっていくようなイメージですか。
確かに紅葉していく様子もじわりじわりと変化するように感じます。

つまりもともと「モミジ」は色づいた葉の総称を指していたと考えられます。
その後ひときわ赤く色づくものの代表として特定の木の名前に当てられたもの。
一般的に「モミジ」の名前で呼ばれるものはイロハモミジの仲間。

yamamomiji.jpg 
yamamomiji3.jpg
欅平で見られるのはヤマモミジ。
切れ込みが深くて裂片が細くはっきりしていていかにも「モミジ」という葉の形です。

では「カエデ」。
こちらの語源は「カエルの手」。
これはもう。葉の形の特徴から来ています。指の間に水かきのある形。
分類学的にはカエデ属Acerに含まれるもの全体を指すこともあります。
先ほどのヤマモミジ(イロハモミジの仲間)もカエデ属に含まれます。
ということでは「モミジ」は「カエデ」の仲間ともいえます。

他にも欅平周辺で見られるカエデ属はいろいろ。

hautiwakaede1.jpg
ハウチワカエデ(コハウチワカエデかも)。
団扇っぽい形です。天狗の持ってそうなやつ。

itayakaede2.jpg 
itayakaede1.jpg
イタヤカエデの仲間(たぶんエゾイタヤ)。
黄色くなる葉の代表種です。

kominekaede2.jpg 
kominekaede1.jpg
コミネカエデ。
落ち葉には真っ赤のものがあるのですが枝に赤い葉がなかなか見つかりません。
崖の上のほうの陽当たり良いところのものが飛ばされてきているのでしょうか。

urihadakaede1.jpg 
urihadakaede2.jpg
ウリハダカエデ。
幹が瓜の実のように緑がかって縦じまがあります。

カエデ属というだけあっていかにもカエルの手のような形の葉のものもありますが。
葉の裂けていないものもあります。

megusurinoki1.jpg 
megusurinoki2.jpg
メグスリノキ
残念ながら欅平では見つかりませんが鐘釣周辺やその下の沿線の所々に見つけられます。
他の木に比べると紅葉が少し遅いのでこれからキレイに赤く色づきます。

ひとくちに「カエデ」といっても様々。
「モミジ」や「カエデ」が脚光をあびる季節です。
どうぞお楽しみください。

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