2020年06月 欅平ビジターセンター STAFF BLOG

欅平ビジターセンター
STAFF BLOG

欅平ビジターセンター STAFF

欅平ビジターセンター
〒938-0200
富山県黒部市宇奈月町黒部奥山
TEL:0765-62-1155
 
黒部峡谷の景観とそこに生息する動植物の紹介。黒部峡谷の誕生や歴史・地形・地質・景観・動植物・登山ルート、峡谷と人間の関わりをマルチイメージスライドにより紹介しています。

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声はすれども姿は

サンナビキ山
今日の欅平。
サンナビキ山から雲がたなびいてました。

「猿飛遊歩道は途中の河原園地まででも楽しめますか。」と
お客様にときどき聞かれます。
楽しめる。と思います。(個人的な意見ではありますが。)
黒部川の流れを間近に感じながら自然の中をのんびり歩くと楽しいです。

エゾアジサイ
色づき始めたエゾアジサイ。
そろそろ アジサイの仲間 も咲き始めました。

時折ひときわ大きな声の、鳥のさえずりが聞こえてきます。
おそらく オオルリ ではないかと思うのですが。なかなか姿を見つけることができません。

鳥(オオルリの♀?)
これは数日前に撮影したもの。
たぶんメス。この直前には隣に青い色のオスの姿もあったのですが。。。
難しいです。素早い鳥の動きにおいつけません。
声だけでも是非ここに来て聞いていただきたいです。

唐松岳(猿飛遊歩道)
帰り道。唐松岳の姿は見られました。
動かないから。写真もばっちり。


ダムの底

本日11:30より猿飛遊歩道の通行止めは河原園地まで解除となりました。
とはいえ。
ご通行の際は何卒ご注意ください。


今朝のトロッコから見た宇奈月湖。
宇奈月ダム排砂中

いつものエメラルドグリーンの湖面が。。。ありません。
ちなみに去年の秋の様子。

今日は梅雨時の風物詩ともなっている(なってないです^^;)連携排砂が行われています。
宇奈月ダムと出し平ダムの排砂ゲートを開けてたまった土砂を下流に流す。という。

美しい水の色は見られませんが。
これはこれで。見られたら貴重な景色。

あ。
正しくは「ダム湖」の底。

花から花へ

ギンリョウソウ1
先日のギンリョウソウ、大雨やらなんやらでご報告が遅くなりましたが、無事開花しました。

ギンリョウソウ2
竜というよりタツノオトシゴの顔を思い出します。

マルハナバチ1
と、既に他のお客様がいらっしゃってました。
もふもふの体のマルハナバチです。
鮮やかなオレンジ色の背中(胸部の背面)が目立つので、おそらくトラマルハナバチかナガマルハナバチあたり。。。

マルハナバチ2
これは別の日、名剣温泉の近くの道路わきで。
オニアザミの花に頭をつっこんでせっせと蜜を集めているようです。

マルハナバチ3
もふもふの体が花粉だらけになってますよ。

顕花植物(よく目立つ花をつける植物)の繁殖には送粉者(ポリネーター)と呼ばれる「別の生きもの」が、花粉を別の個体に届けるのに重要な働きをします。
多くの場合は虫であったり、鳥や動物であったりします。
マルハナバチは少し涼しい山地や森林の植物にはかかせない送粉者です。
植物とすれば、同じ種のなるべく離れた場所(違う遺伝子の個体)にたくさん花粉を運んで欲しいのです。
マルハナバチやミツバチは学習能力が高く、その時に咲いている同じ種の花を集中して訪花すると聞いたことがあります。

オニアザミ
虫などに花粉を運んでもらって自分とは別の個体(遺伝子)の花粉がつかなければ種子を作れない植物もありますが、ギンリョウソウのように虫が来なくても種子を作ることができる植物もあります。
花に訪れる生きものがたくさんいるのかいないのか、それぞれの環境によって植物は様々な進化をしてきています。


梅雨晴れ(1)

梅雨晴れー01
奥鐘橋から「サンナビキ山」を撮影しました。梅雨晴れの清々しい日和です。
梅雨の晴れ間は、気温が上昇し、湿度が高い状態になるのが通例ですが、今日の朝の気温は18度。また正午の気温は23度で快適な1日です。
梅雨は別名「黴雨(ばいう)」ともいわれ、黴(カビ)が生えやすい時季ですが、梅雨の合間の貴重な晴れの日は気分が上昇します。
弁当を忘れても傘を忘れるな! と言われたことがありますが、傘を持って出かけなくてもよい日は、誰もが出かけたくなるような晴れ間です。
梅雨の中休みの晴天を表す季語に「梅雨晴間(つゆはれま)」がありますが、同じ意味をもつ異名が「五月晴れ」。でも、梅雨なのになぜ“五月”なの?と思いがちでは?
新暦(グレゴリオ暦)の5月と、旧暦の5月が微妙に異なることはご存じのとおりです。例えば「旧暦の夏」は4・5・6月で、「旧暦の秋」は7月、8月、9月です。4月がすでに夏で、7月がもう秋とは、旧暦はずいぶん気が早い暦だったのでは?

梅雨晴れ(2)

梅雨晴れー02
この写真は6月17日に撮影したもので、奥鐘橋から」黒部川の上流を眺めたものです。
梅雨の合間の晴天に恵まれた清々しい日和でした。
梅雨に入るや否や、豪雨と黒部川の大量の出水により猿飛峡の遊歩道が被災(被災状況写真は前の記事「遊歩道の維持管理」の通りです。)したことから、遊歩道の安全が確認された後に通行可能となりますので、通行できるようになりましたら当ブログでもお知らせいたします。

遊歩道の維持管理

20200616_1
先日の大雨で全面通行止めとなってしまった猿飛遊歩道を見てきました。

20200616_2
巡視員の方々に同行します。

20200616_3
斜面上の谷筋からの土砂を防ぐトンネルなのですが遊歩道側にだいぶ流れ出しています。

20200616_4
さらに先のトンネルの上にも大量の土砂と流木が。

20200616_5
明り取りの小さな窓からも土砂が侵入していました。

これから整備をして安全を確認後の開通となりますが、いつ開通とはお答えいたしかねますことご了承ください。

20200616_6
改めて申すまでもないことですが 
険しい環境です。
安全には可能なかぎり配慮致しますが、それでも危険はつきものです。

20200616_7
ちなみに「人喰岩」も現在工事中です。
通行はできますが、係員の指示に従って注意してお進みください。

どうぞ皆さまご安全に。

思い返せば↓去年の6月終わり頃でした。
猿飛遊歩道通行止め

また見に行けるだろうか。。。



雨の日のヒキガエル

昨日(6月14日)の大雨による落石等の撤去作業のため、現在(6月15日)、猿飛遊歩道は全面通行止めとなっております。

その少し前の話。
ある雨の日の猿飛遊歩道です。
河原園地の先、猿飛峡の入り口がちょっと見えてくるあたり。

ニホンヒキガエル1
ヒキガエルがいました。
大人のヒトの手のひらほどもある大型のカエルです。

ニホンヒキガエル2
ニホンヒキガエル3
背中にあるブツブツをさわると白い毒液を出すのでさわってはいけません。特に目に入ると危険なのだとか。
毒蛇のヤマカガシはヒキガエルを好んで食べて、その毒を利用しているのだそうで。
本当でしょうか。このサイズのカエルを食べるのが、まずひと苦労な気もします。

ところでこのヒキガエル、2種類の亜種に分けられていまして、ニホンヒキガエルとアズマヒキガエルといいます。(あと別種でナガレヒキガエルなんていうのもいます。)
生息域が若干異なりますが、同じ地域にもいたり、雑種もいたりするようで。なかなか区別が難しいのですが、↑この個体はかなり微妙ですがニホンヒキガエルと思います。

アズマヒキガエル4
昨年、欅平の駅に現れた↑この個体は、あきらかにアズマヒキガエルですね。
目の後ろの鼓膜が大きくはっきりしていて、目との距離が近いのがポイント。

見た目がちょっと。。。あれなので。。。嫌われてしまうかもしれませんが。
主に活動するのは夜なので、昼間の散策ではそれほど遭遇率は高くないと思います。
漢字で書くと「蟾蜍」。あるいは「蟇」。
ぜったい読めません。

2020年の梅雨入り

2020の梅雨入り
いよいよ今年も北陸は梅雨入りしました。うっとうしい日々が続きますが、新型コロナウィルスが消滅しない中でも雨が止んだ時の風景は水墨画を見ているようで心が休まります。
   *ビジターセンターでは新型コロナウィルスの感染防止のため、来館される方々にマスクの着用をお願いしております。
    よろしくお願いいたします。

Sence of distance

トロッコ沿線で最もよく見つけることのできる野生動物は ニホンザル です。

ニホンザル(春)
ビジターセンターのすぐ横です。草の実を食べているようですね。

欅平を散策していても結構な頻度で群れを見かけることがあります。
ビジターセンターで「クマはいますか」という質問の次に動物に関する質問で多いのは
「サルは襲ってきますか」という質問です。
今のところこのあたりで「襲われた」という話は聞いていません。
威嚇はされることがあります。

たいていの場合は威嚇だけで攻撃まではしてきませんが、サルが向かってきたり吠えかけてきても、それ以上興奮させないように落ち着いて。
目を直視しないよう、絶対に背中を向けないよう、少しずつ距離を離していってください。
だいたいクマに出会った時と同じですね。対処のしかた。

野生の動物がヒトを襲うのはどんな時でしょう。
(その1)自分や家族に危害を加えるものだと判断したとき。
(その2)エサを取られたり生活圏を侵してくる邪魔な存在と判断したとき。
(その3)食える。エサだ。と判断したとき。
だいたいこんなところでしょうか。 ※個人的な考えです。
襲われないためには、ヒトはこれらにあてはまらないようにふるまい、彼らに無害認定してもらう必要があるわけです。
決して近づきすぎてはいけません。絶対にエサやりなどはしないでください。ヒトの食べ物の味を覚えさせないよう、必ずゴミはお持ち帰りください。

サル
ここは黒部の奥山。ツキノワグマやニホンザルの生息地です。
あくまでもヒトはそこに訪れた「訪問者」visitorであることを忘れたくはありません。

「距離感」が大事です。

「密です。」

密集密接です。
ギンリョウソウ1
初夏のブナ・ミズナラ林、林床の主役 ギンリョウソウ です。
もともと何本かまとまって生えることが多いのですが、
これはちょっとかたまりすぎ。

猿飛遊歩道の途中、河原園地横のこの場所は毎年ギンリョウソウの観察スポットです。
今日はまだ開花する前のつぼみの状態。
完全に花が咲くと↓こんな感じです。※去年の写真
ギンリョウソウ2

葉緑素を持たないので真っ白な独特のビジュアルをしています。
自分で光合成をせず、地下に菌根と呼ばれる菌類(キノコの仲間)に共生(寄生?)した部分を形成して栄養を獲得します。
この菌類はさらにミズナラなどの根と共生しているので、周りを見渡すとこのギンリョウソウの近くにもブナやミズナラの大木が見つかります。
ギンリョウソウ3

見えないけれど地面の下ではいろいろ繋がりがあるのです。

【2020年度営業開始のお知らせ】

黒部峡谷鉄道の営業運転開始に伴い
欅平ビジターセンターは6月1日より開館いたしました。
6月につきましては一部列車の運行休止により
ビジターセンターの開館時間を
午前10時から午後3時まで とさせていただいております。
また、新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から館内の展示、休憩スペース等を一部縮小させていただいております。何卒ご容赦ください。
ご観覧の際は、マスクの着用、ほかのお客様との距離をとる、といった基本的な感染防止対策にご協力くださいますよう、お願い申し上げます。

遊歩道、施設などの状況については↓
黒部市発表の【令和2年5月29日現在】黒部峡谷、宇奈月温泉周辺の観光施設及び登山道の状況について
黒部峡谷鉄道HP  などもご参照ください。


2020open
欅平はすでに深緑につつまれています。

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