2019年11月 欅平ビジターセンター STAFF BLOG

欅平ビジターセンター
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欅平ビジターセンター STAFF

欅平ビジターセンター
〒938-0200
富山県黒部市宇奈月町黒部奥山
TEL:0765-62-1155
 
黒部峡谷の景観とそこに生息する動植物の紹介。黒部峡谷の誕生や歴史・地形・地質・景観・動植物・登山ルート、峡谷と人間の関わりをマルチイメージスライドにより紹介しています。

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【2019年度営業終了のお知らせ】

欅平ビジターセンターは11月30日をもちまして、2019年度の営業を終了致します。
今年度も多くの皆様にご来館いただき心より感謝申し上げます。
また、関係各所の皆様のご協力により、無事に今シーズンの運営を終えることができました。
ここに厚くお礼申し上げます。

来年度も黒部峡谷鉄道の全線開通(5月上旬頃)にあわせて営業開始を予定しております。
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。

 〈欅平ビジターセンター職員一同〉
ビジターセンター建物

ビジターセンターと広場
また来年。(^^)/~~

紅葉の名残と雪の重み

今年度最後の日曜日は穏やかに晴れて。

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(宇奈月駅横の山彦橋から)
名残の紅葉が輝いています。

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(猫又駅付近のハウチワカエデとメグスリノキ?)
沿線も殆どの落葉樹は葉を落としましたが時折見かける色づいた葉。

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(小屋平駅横のイタヤカエデ)
何故でしょうね。ぽつりぽつりと季節の遅い木があったりします。

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欅平は先週の暴風が吹き荒れた日に大半の紅葉した葉が吹き飛ばされ

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(名剣山)
常緑樹の葉の緑が目立ちます。

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反対側、ビジターセンターの裏山は冬木立。

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日差しをさえぎっていた葉がなくなって明るくなった林床を見てみると
木の根元が「根曲がり」しているのが良くわかります。

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(猿飛遊歩道)
冬の間、斜面の上からのしかかってくる雪の重みによって押しつぶされ
春の雪解けとともに上に向かって成長を再開する。
何十年もの繰り返しで「根曲がり」の木はできあがります。

ヒトが立ち入れなくなる静かな山の中で植物は強かに息づいて春を待ちます。
もうほんのすぐそこまで雪の季節が近づいています。

冬支度

季節は秋から冬へと急速に移り変わっています。

1hashi.jpg
(昨日の朝の奥鐘橋)
前日の雨で凍り付いていました。

2ha.jpg
陽があたればすぐに溶けるのですが通行の際はどうぞご注意ください。

3sannabiki.jpg
振り返れば雪に覆われたサンナビキ山(標高1949m)。

4sannnabiki.jpg
今月初めごろから少しずつ雪がついたり消えたりしていましたが
すっかり雪をかぶるようになりました。
来週あたり欅平にも雪がちらつくかもしれませんね。

黒部峡谷トロッコ電車の営業も残り2週間となりました。
冬の間は雪に閉ざされるため欅平に立ち入ることが難しくなります。
そのためトロッコ電車の運行している間に遊歩道の安全柵の撤去といった冬支度を終えなければなりません。

5yuuhodou.jpg
(猿飛遊歩道)
崖の上から落ちてくる雪の重みで柵や土台が壊れてしまうのを防ぐためです。

すでに欅平周辺の山小屋や温泉施設は営業を終了しております。
遊歩道につきましても順次通行止めなどになりますことを何卒ご了承ください。
詳しくは当館もしくは黒部峡谷鉄道までお尋ねください。

冬の眠りにつく前の静かな欅平もなかなか風情がありますよ。
本当に寒いですけれど。

ふゆとなり

昨日は立冬。
寒いです。欅平。
朝は霜が降りるようになりました。

1saru.jpg
(奥鐘橋にニホンザル)
冬毛になったのでしょうか。夏よりも「もこもこ」としています。

紅葉もほぼ100%。
例年に比べるとおよそ1週間から10日ほど遅れ気味になりました。

5meikennsan.jpg 2meiken_201911091126597cd.jpg
(名剣山10月28日 → 11月9日)

3hiroba.jpg
(駅前広場、奥に見えるのはサンナビキ山)
紅葉しきった葉は徐々に散っていきます。
ビジターセンター前のサワグルミの木もすっかり葉を落としました。

4sawagurumi.jpg
(サワグルミの枝先には冬芽)
来年葉を広げるための冬芽がしっかり出来ています。

雪に閉ざされる冬を前に、生き物たちは姿を変えていきます。

「冬隣(ふゆどなり)」は立冬を前にした秋の季語です。
過ぎてしまったので今日のところは「冬と成り」で。
おそまつ。


【おまけ】
先日の「パンダもみじ」 その後
5momiji.jpg
赤い部分は増えませんでしたが黄色に紅葉しました。

欅平って。。。

紅葉本番。
といっても大丈夫でしょう。
DSCN2040.jpg

欅平の山は険しいので広葉樹の大木はない」と先日うっかり書いてしまいました。
駅やビジターセンターの対岸の景色は断崖が多いのですが
反対側(ビジターセンターの裏側)の山は比較的なだらかなので
結構広葉樹の大木も多く見られます。

DSCN2010.jpg
(人喰い岩の先から見た山)
ケヤキの木もパノラマ展望台へ向かう登山道沿いに大木が何本か見つけられます。

DSCN2046.jpg
(これは猿飛山荘手前のケヤキの大木)
「欅平(けやきだいら)」の地名は「ケヤキの大木があった」ことから名づけられたとされています。

それでは。。。「平」は?

トロッコ沿線には他にも「笹平(ささだいら)」、「出平(だしだいら)」、「小屋平(こやだいら)」と、「平」のつく駅があります。
いずれも黒部峡谷の奥地へと進む途中の開発の拠点、昔であれば小屋など、今なら駅を作るのに適した(?)「平らな」場所だったことから名づけられたと考えられます。
しかしながら基本険しい地形の黒部峡谷。「平ら」といっても、ほかの場所より多少緩やか、といった程度のものです。

「平」は国語辞典でも漢和辞典でも「平らか」を意味しています。
広辞苑では「山中にある相当広い緩斜面」とも。
ちなみに、地名にはアイヌ語を語源とすることも良くあるのですが、アイヌ語でtaiは「林や森」を、raは「低い」ことを意味します。
また、「平」を「ひら」と読む場合、古語や方言では「坂」の意味でつかわれることもあり、また、アイヌ語の「崖」を意味するpiraが語源の可能性もあるそうで。

DSCN2025.jpg
(猿飛遊歩道から、遠くに見えるのは唐松岳)
なんとなく「崖」の方が欅平のイメージに合いそうな気もしますね。

富山県内で有名な「だいら」といえば、立山の「室堂平(むろどうだいら)」や「大日平(だいにちだいら)」といった、広大な溶岩台地がどうしても思い出されてしまうので、それと比較すると「欅平」は本当に猫の額ほど。
それでも黒部峡谷の重要な拠点だったに違いありません。

本日もたくさんの観光客の皆さんで賑わっております。

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