黒部峡谷の植物 欅平ビジターセンター STAFF BLOG

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〒938-0200
富山県黒部市宇奈月町黒部奥山
TEL:0765-62-1155
 
黒部峡谷の景観とそこに生息する動植物の紹介。黒部峡谷の誕生や歴史・地形・地質・景観・動植物・登山ルート、峡谷と人間の関わりをマルチイメージスライドにより紹介しています。

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キャラメルの香り

欅平の紅葉は
0keyaki.jpg
(昨日の祖母谷堰堤)
今のところ、まだ50から70パーセントくらいの色づきでしょうか。
観光ポスターで見るような鮮やかな紅葉を求めて来られた方々にとっては、まだちょっと残念な色合いではありますが、進んできてはいるのです。少しずつ。
明日あたりから朝の最低気温もグッと下がる予報なので、一気に進むかもしれません。

秋の気配を感じるのは、なにも視覚だけではありません。
嗅覚で感じる秋もあります。
カメムシの匂いかっ。と思い出されるかたもいるかもしれませんね。

トロッコの途中駅「笹平」でほのかに香ってきたのはキャラメルのような香りです。

1katsura.jpg
カツラの落ち葉です。
独特の「砂糖を焦がしたような匂い」が漂ってきます。

3katsura.jpg
葉は丸っこいハート型。
嗅覚の敏感な方は葉が緑のうちから「匂う」といわれますが
秋の落葉のころに一際感じられます。

2katsura.jpg
欅平ではカツラの木はあまりありませんが、黒薙駅から鐘釣駅沿線で川岸などに見つけられます。

皆さんもそれぞれの「秋の香り」を見つけてください。

真木の葉

台風もいくつか過ぎて季節はすっかり秋。
1kiri.jpg
ある日の雨上がりの光景です。
「霧立ちのぼる 秋の夕暮」ですか。

上の句はなんだっけ、と調べました。
「村雨の 露もまた干ぬ 真木の葉に」でした。
百人一首の中にもある寂蓮法師の詠んだ歌です。

この「真木」とは植物のマキ(槇)のことを指す場合もありますが、
多くの場合、広い意味でスギやヒノキ、マツなどの常緑樹の事を指します。

欅平周辺で観察できる常緑針葉樹は

まずは黒部峡谷を代表する ツガ
2tsuga.jpg
北アルプス周辺ではよく似たコメツガのほうが多く見られます。
しかし、ここ黒部峡谷では本来暖地に生育するツガが群落を形成することが大きな特徴となっています。
詳しくは→当館HP「黒部峡谷の地形」にて

3tsuga.jpg
コメツガと見分けるポイントは若い枝に毛がはえていないことと、球果(まつぼっくり)が枝に対して直角ぎみにつくところです。
ちょうど今年は奥鐘橋のたもとにたくさんの球果をつけた大木がありますので観察してみてください。

それから ネズコ
5nezuko.jpg
ヒノキの仲間で、別名はクロベ。
他のヒノキに比べて、材の色の赤みが強いことから黒檜(くろひのき)とも呼ばれます。

6nezuko.jpg
小さなうろこ状のひとつひとつが葉です。
サワラやアスナロに似ていますが、葉の裏面の気孔帯(白っぽい模様)が、サワラなどでは、はっきりした粉白色なのに対し、やや黄緑色ではっきりしないところがポイントです。

そしておなじみの スギ
4sugi.jpg
5sugi.jpg
富山県東部の山地に多く見られるタテヤマスギ(立山杉)と呼ばれる地域品種と思われます。
トロッコの鐘釣駅より下流の沿線では植林されたらしき杉林も見られますが、欅平あたりでは、土壌のたくさん溜まるような平らな場所があまり無いせいか、まとまって生えている場所は見つかりません。猿飛遊歩道の途中、河原園地近くに2本の大木がありますが、自然に生えたものなのでしょうか。ナゾです。

あとは、近くではなかなか見つけられませんがマツもあります。
(たぶん キタゴヨウ)
7kitagoyou.jpg

いずれも古くから建材などに利用され、ヒトの生活にかかせないものでした。
そしてこれからの季節、紅葉が進むと、赤や黄色に色づく落葉樹に混じる濃緑色のアクセントとして、黒部峡谷を彩ります。

まだ今は緑一色の山ですが、実は多種多様な樹木があるということも、ぜひ観察してみてください。

よひら咲く

まだ梅雨です。
せっかく来たのに良いお天気でなくてがっかり。
と、残念がらず。この季節ならではの欅平の風景をお楽しみください。
ちょうどアジサイの仲間の花が見ごろを迎えています。

まずは、↓おなじみの紫陽花らしいあじさい、エゾアジサイです。
エゾアジサイf
エゾアジサイn
ガクアジサイやヤマアジサイと似ているのでなかなか見分けがつきませんが、葉の細かい特徴を確認してみると、欅平周辺のものは、ほとんどエゾアジサイのようです。
平野部では見ごろを過ぎてしまったものも多いようですが、欅平では色づき始めたばかりのものもあり、まだまだ楽しめそうです。
色はピンクから紫、青とバリエーション豊か。
土の酸性度にも影響されているのでしょうか。

↓白い色があざやかなノリウツギです。
ノリウツギf
ノリウツギn
花序(小花の集まり)の形が少し円錐形になるのも特徴です。
樹皮に含まれる粘液を、和紙をすくときのつなぎ=糊(のり)に用いたからノリウツギ、とか。

↓つる性のツルアジサイです。
ツルアジサイf
ツルアジサイn
つる状に伸びて他の木や岩にからみついて成長します。
見ごろの時期は過ぎてしまいましたが、上のほうにまだ白い花が残っていました。
からみつかれているのはケヤキの大木です。ずいぶん長い年月を寄り添って生きてきてますね。きっと。

↓そして、クサアジサイです。
クサアジサイf
クサアジサイn
その名の通り「草」なので、冬には地上部が枯れて無くなってしまいます。
よく見ると直径1cm程度の小さな白い花を咲かせています。

あじさいの別名「よひら」とは「花弁が4枚あること」の意味なのですが。
種によっても異なりますし、よく観察してみると、同じ木の中でも3枚のものから5枚くらいまで様々です。平均すると4枚くらいにはなるでしょう。
そしてなにより、花弁のように目立っているものは萼片(がくへん)です。
なので正確にいうと「装飾花の萼片の数が4枚くらい」となりますが。。。
風情がないですよね。
「よひら」で良いと思います。

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ミヤマガマズミ

280511ミヤマガマズミ
ミヤマガマズミ(H28.5.11撮影)

ウワミズサクラ

280511ウワミズサクラ
ウワミズサクラ(H28.5.11撮影)

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